α-station「MUSIC STAMP」

MUSIC STAMP Blogの2013/08/05の記事に当日の写真が掲載されています。
DJ 前田彩名 : さあ、この時間はスタジオにゲストをお迎えしています。では、あらためて、お声をお願いします。
高橋 : peridotsのタカハシコウキです。よろしくお願いします。
前田 : このα-Stationでは初めましてとなりますよね。ようこそ、お越しいただきました。個人的にもう、大ファンで。
高橋 : ありがとうございます。
前田 : こうやって、スタジオでお話出来る機会をずーっと待ってたんですけども、とても嬉しく思っております。まずは、peridotsというと、タカハシコウキさんによるソロ・プロジェクト、ソロ・ユニットなんですけれど、このperidotsというと、複数形じゃないですか? このアーティスト名に行き着くにも、いろいろ考えがあったということなんでしょうね。
高橋 : はい。好きなアーティスト、ジョニ・ミッチェルさんという方がいらっしゃって、その方の曲で、peridotsという単語から始まる曲があって、なんかそのperidotsという単語が気になって調べてみたらば、たまたま自分の誕生石だったんで、うれしくなって、これはなんかあるんじゃないかと思って名前にしたんですね。で、複数形なのは、ホントは当初、バンドにしたかったんですよ。でも、バンドになる前に、どんどん話が進んでったというのが…。
前田 : で、今はperidotsことタカハシコウキとして、活動をずっと続けているということになるんですね。peridotsといえば、ホントにステキな歌声、そして独特の歌詞に惹かれているファンの方がたくさんいらっしゃいまして、活動もかなり長いですけれども、、
高橋 : (笑)そうなんですよね。
前田 : ねぇー?
高橋 : なんかこう、いつまでも新人気分でいるんですけど。
前田 : えー! もう、とんでもない!
高橋 : 気がついたら、ホントに7年とかやってるんだなと思って…ビックリしちゃうんですけど。
前田 : じゃあ、あっという間でしたか?
高橋 : はい。そうですね。
前田 : この京都でもよくライブをされてますけれども、アート・コンプレックス1928だったり、SOLE CAFEだったりとか、ステキな会場でライブをされることが多いな、という印象ですが、いかがでしょうか、京都でのライブって?
高橋 : ホントにその会場の雰囲気とかに助けられて、いつも気持ち良くライブが出来てるので、本当に楽しみですね、毎回。
前田 : 曲数がすごく多いので、ライブのたびに、初めて聴いた曲がいっぱいあるなぁという印象なんですけれども、そのあたり、ご自身でいま何曲ぐらい把握してらっしゃいますか?
高橋 : たぶん50曲弱ぐらいだと思うんですけど、それってどうなんでしょう? 多いんですかね?
前田 : いや、CDに入ってない曲がすごく多いイメージが。
高橋 : まぁ、確かにそうですね。まぁ、でもここ最近はアルバムをリリース出来てるので、だいぶそういう感じもなくなってきてるので、ちょっとあせってますけどね。
前田 : (笑)
高橋 : アッハハハ。新しい曲もつくんないと、と思って(笑)。
前田 : なるほどね。そう、新しいアルバムがいよいよ今週リリースということで、アルバムのタイトル、教えて下さい。
高橋 : はい「concourse」といいます。
前田 : はい、8/7リリース、もうまもなくというところですけども、このアルバム・タイトルに込められた思いは?
高橋 : concourseというのは、集合とか、あと広いスペース、いわゆる駅のコンコースとか、いろんな意味があるんですけど、なんかこう、いろんな今までやってきたことが、そこに集まってきて、そこの場所に気持ち良く「いる」っていうイメージがありますね、僕の中では。
前田 : なるほど。というと、今回のアルバムは全部で11曲収録されてるんですけど、割と、昔からあった曲もはいってるってことですか?
高橋 : そうですね。1枚目のアルバム、2枚目のアルバムにはどうしてもそぐわない感じがして収録出来なかった曲とかも、今回のアルバムにはすんなり収録出来る感じがしたりして、意図したものじゃないんですけど、なんとなくそういう流れになって行ってるのがすごく不思議で、うれしくもありました。
前田 : じゃあ、特にこういったコンセプトで作ろうというわけではなく、今まで大切にしていた曲たちが自然に集まってくる、収まるような、そんな1枚になったと?
高橋 : そんなイメージもありますね。
前田 : じゃあ、皆さんにも聴いていただきましょうか。まずは1曲ということで、曲紹介をお願いします。
高橋 : peridotsで「Ho!」

前田 : 聴いていただいたのは、peridotsの8/7にリリースとなりますニューアルバム「concourse」から「Ho!」でした。この曲は、今までのperidotsの音とはまた違った良さがあるなぁと、開けていくような、明るい感じの曲になってますね。
高橋 : ほんとにこのイントロが出来た瞬間に、もう本当にスタジオ大盛り上がりで。
前田 : おおーー。
高橋 : 本当に好きですね、この曲は。
前田 : この曲はどこから出来上がったんですか? イントロは割と最後のほうに出来たということですか?
高橋 : もう、メロディとか歌詞は、歌としてあって、それをギタリストであり、アレンジャーの久保田光太郎さんに、なんかこう…「どうにかしてくれ」っつって(笑)「どうにかならないですかね、この曲?」「なんかあると思うんですよね」って言って。それで光太郎さんが後日「すごいいいアイデアが浮かんだ」っつって聴かせてくれたのがこれで、「ウワァ!」って、みんなで喜んだんですよ。
前田 : スタジオが歓喜に包まれた、ということなんですね。これ、「恋をしよう!」というふうに、サビでは締めくくられるんですけど、そこに行き着くまでの歌詞がすごく意味深で、「灰」と英語の「ハイ」とかけてたりとか、します?
高橋 : そ、そ、そう…(笑)
前田 : それはない?(笑)
高橋 : それはなんか、僕がこう…言うのもちょっとアレなんですけど。(前田 : 笑)いろんな取り方をしてもらいたいな、っていうのはありますね。
前田 : なるほどねー。
高橋 : 想像をふくらませていただきたいです。
前田 : さあ、今回のニューアルバム「concourse」について今からいろいろなお話を聞いてみようと思います。全部で11曲が収録された、およそ1年半ぶりとなるニューアルバム。さきほどいろんな楽曲が集まってくるような、とおっしゃってましたが、peridotsらしいな、という曲もあれば、さっきお送りした「Ho!」みたいな、ちょっと新しい魅力があふれるような曲もあり、聴いていてすごく楽しかったんですけど、作っていて、いかがだったでしょうか。一番印象的だったエピソードなど、ありますか?
高橋 : 印象的だったエピソードは、やっぱりタイトル曲の「concourse」っていう曲があるんですけど、その曲は完全に歌をうたって完成した状態で。でも何日かして、どうしても納得いかなくて、歌詞も変えたいと思いはじめたり、その歌の完成度も、もうちょっと良くなるんじゃないかと思って、頼み込んで…こんなことしたの初めてだったんですけど…歌詞も変えて歌い直して、その納得いかなかった部分が全部払拭された感じで、すごい自信作になったという。歌い直したっていうのが、初めてだったので、頼むのも気が引けたんですけど、本当に直して良かったなと思う作品ですね。自信作になりました。
前田 : なるほどー。今、後ろでかかってますけど、すごく懐かしさのあるメロディだなぁと思いましたし、この「がんばれ」っていう言葉って、自分に言っているような感覚ですか?
高橋 : ここで「がんばれ」という言葉を言おうと思った最大の理由は、「がんばれ」っていう言葉が最近すごく悪者になってる気がずっとしてたんです。「がんばれって言うな」とか「もう頑張ってるんだわ」とか(笑)
前田 : ああーそうですよね。
高橋 : なんかちょっと肩身の狭い言葉になっちゃってるなぁと思ったので、その「がんばれ」っていう言葉がそれによって愛おしく思えてきちゃって。なんかここで使いたいなって思ったんですよね。僕がこの曲の中で「がんばれ」という言葉を発することで、みんながどういう思いになるかな、っていうふうに思ってるんです。だから、自分を元気づけてると取ってもいいですし、元気づけられてると思ってもいいんですけど、なんかその「がんばれ」っていう言葉の雰囲気とか意味っていうのを噛みしめてもらいたいっていう思いがなんとなくありました。いい言葉なのに、なんで悪者になっちゃってるんだ、最近?っていうのが、発端でした。
前田 : なんかその、言葉を噛みしめるっていうのは、今までの曲でいうと「労働」という曲の「働こう」とかにも込められてたかなと感じたりもするんですけど。今回のアルバムで言うと、本当にすごく印象的なフレーズもたくさんあって、何から行こうかなと悩むくらい。(高橋 : 笑)2曲目の「Broken Heart」とかは“バラバラの夢から明日は出来てる”というフレーズが印象的なんですが、いろいろな夢があって、その中で自分が選び取ったもので明日が出来ているという、そういう感覚でしょうかね?
高橋 : そうですね、挫折とか、夢破れることって、やっぱりたくさんあると思ってて。小さいことから大きいことまで、いろいろあると思うんですけど、その挫折だと思ったことから、それが他のものにつながって、結局思い返してみると、あれが良かったんだと思えること、たくさんあると思うんでよね。それをその一行でなんとなく表現したつもりなんですけど。
前田 : なるほど。“バラバラの夢”ってそういう思いだったんですね。
高橋 : なんとなく自分の中ではそういう感じですね。
前田 : 「Rush」という曲では“洗いたての青空”とか“ベッドではいろんな実験して”とか(高橋 : 笑)ちょっと恥ずかしくなるような。
高橋 : そうですね。
前田 : どんな実験だろ!?(高橋 : 笑)と想像をかき立てられるようなフレーズもありますね。で、最後に収録されている「はじめから」は、タワーレコードでシングルとしてリリースになっていた曲のひとりで歌われたバージョンが収録されているということなんですけれど、この曲がなんかすごく…このアルバムを通して聴いて、一番最後に、もう一回がんばろうって素直に思わせてくれる曲になってるかなと思いましたが、曲順はいかがでしたか? 決めるにあたって。
高橋 : 結構、勢いで作ろうとか思ってた割には、一番、今回曲順に悩んだって言えるくらいのものになっちゃったんですけど。すごく悩んで。「はじめから」っていうのは、当初収録される予定じゃなかったんですけど、ある程度レコーディングが進んで、並べて聴いてるうちに、なんかアルバムが終わってない感じがして。これはマズイなと思って。なんで終わってない感じがするんだろうなと思って、「はじめから」をひとりで歌って、ここにはいってくるっていうイメージをした瞬間に「これだ」と思って。あらためて並べて聴いてみたら「良かったー。終われた」と思って。
前田 : なるほど、じゃあ、やっぱりこの「はじめから」というのはアルバムにとっても、すごく必要な一曲だったわけですね。
高橋 : すごく運命的なものを感じましたね。
前田 : 皆さんにも聴き所がたくさんあるので、ぜひお家で楽しんでもらいたいなと思います。8/7、いよいよ今週リリースです、ニューアルバム「concourse」。そして、タカハシさんは今週ライブが決まっているということで、明日8/6は梅田AKASOでライブがあります。これはブログで今リハーサルに励んでいる様子がUPされているのの、ライブですよね。どんな編成でのライブなんでしょう。
高橋 : 今回のアルバムのアレンジャーが、河野圭さんというキーボードの方と、いつもperidotsのアレンジャーをしてくれているギタリストでもある久保田光太郎さんという、2人のアレンジャーさんが関わってくれているんですが、そのお二方と僕とでやる3人編成の…。
前田 : じゃあ、すごく濃厚な3人ですよね。アルバムの鍵を握っているメンバーが。
高橋 : 本当にこの3人で作り上げたと言ってもいいくらいなので。お二方ともベースを弾いたりとか、それぞれが、パーカッションをしてくれたりとか。その真ん中で僕が飄々といつものように歌うみたいな(笑)感じになってるんですけど。
前田 : (笑)すごくステキですよね。アルバムをフラゲした後に、ぜひ明日はAKASOに足を運んでいただきたいなと思います。そしてあさっての8/7(水)には大阪のタワーレコード梅田NU茶屋町店でインストアライブが決定。これはタカハシさんがおひとりで、ということですね。そして8/31(土)には京都SOLE CAFEでライブがあるんですが、すでにチケットはソールドアウト。手にしたという皆さんは楽しんで下さい。そしてツアーが決定しましたね。アルバムを引っ提げて10/27(日)大阪心斎橋Music Club JANUSでライブです。これはどのような編成になりますか?
高橋 : これはバンド編成ですね。いつものメンバーで、キーボードが河野圭さんという5人編成でやります。
前田 : こちらもぜひ皆さん予定入れといて下さいね。詳しい情報は、peridotsのHPをチェックして下さい。ということで、お別れの時間になってしまいましたが、京都のリスナーの皆さんにメッセージをお願いします。
高橋 : またライブでも戻ってきますし、それまで「concourse」ぜひ聴きたおしていただきたいなと思っております。
前田 : では最後に曲紹介をお願いします。
高橋 : peridotsで「ホーム・ムーヴィー」
前田 : MUSIC STAMP、この時間はperidotsことタカハシコウキさんをお迎えしました。ありがとうございました。
高橋 : ありがとうございました。

  • ホーム・ムーヴィー / PERIDOTS


【topaz】