NEW TOPYQ・s vol.2@大阪(REPORT)

さすが無料のイベントだけあってか、心斎橋CLUB QUATTROはほぼ満員。今日はperidotsが先行、5分押しくらいでスタート。編成は鍵盤の浦さんとの2人ペリです。

1曲目が「Freesia」なのはやはり関西を意識してかな? ここで本日のサポートキーボーディスト、浦さんを紹介。今回は新幹線で移動だったそうですが、浦さんはずっと隣に座ったオバサンに話しかけられていたそう(高橋さんいわく「あれは事故ですよね〜」)。笑っちゃうけど、わかる気がする。浦さんは雄弁に語るようなピアノを弾く方です。比喩的意味でなく、まさに表情豊かに。演奏中も最初から最後まで「どんだけ気持ち込めとるねん!」とツッコミたくなるくらいの(失礼)イイ表情してて、勝手に親近感もっちゃうくらい。音数が多くて、peridotsの曲がとても華やかな印象になる。「EVERY LOVE SONG」は鍵盤がハマるなあ。CDよりもライブで聴く方が好き。

「結構来てると思ったけど、大阪でのライブ久しぶりですよね」と高橋さん。FM802でちょくちょくラジオ出演したり、夏に和歌山でライブもあったから、そんな気がしない。でもちゃんとしたライブは去年11月のGSGP PROJECT SPECIAL以来なんだね(クリスマスイブのライブは少数の招待制だったし)。意外にも心斎橋CLUB QUATTROで演るのは初めてで、「『あっ、ここ来たことない』と思った」といっていた(笑)。

今日のライブはキマグレンとの2マン。高橋さんいわく「正しくは『TWO MAN(ツーマン)』でなく『TWO MEN』(トゥーメン)ですけど」とナイスな発音で言い直したり。「peridotsは山形出身、キマグレンは逗子ということで、寒いところと暖かいところで対照的ですが…ん?暖かい?普通か? まあ山と海ということで(適当)。でもキマグレンperidotsの共通点は『曲を作ってるうちに、つい熱くなっちゃった☆』みたいなところ。この曲もそうで、まだ音源化されていませんが、サビのフレーズが最初に浮かんで作りました。戦争を知らない僕が書いたらどうなるんだろう?と思いながら書き進めました」と紹介された曲は「Raining, raining」。最近この曲をよく演るのには何か意味があるんだろうか。

「メトロ」も最近よくやってくれるので嬉しい。浦さんの鍵盤のエネルギーに後押しされるように、高橋さんの歌声もさらに力強く、伸びやかさを増す。「労働」は鍵盤とやると結構印象が違うよね。

次はギターを置いたので「次はあの曲?」と思ったらやはりそう、「eyes」はハンドマイクで。いつもマイクを持たない左手の動きに目を奪われてしまう。聴くたびにやはりすごい声。もうそれしかいえない。

その後のMCで突然高橋さんが「肘の下フェチ」とカミングアウト。「ここ話す順番を間違えると大変なので、最初に断っておきますが、決して性的な意味でなくて、造形美として好きなんですよ」と、どんな肘下が好きなのか熱弁を振るってた。強いていうならば小学生低学年くらいの子の肘下がベストで、短めで、きれいなカーブを描いていて…幼児の肘下をみるとほっこりした気持ちになるとか。自分の腕は×で、浦さんの腕はかなりイイ線いってるそう。確かに先に「性的な意味でなくて」と断っとかないと相当ヤバイ人だわ(笑)。会場の空気を察し、「...引いてます? 皆さんにもそういう大事なこと、あるでしょ?」と収拾をつけていた。

そして最後の曲は「リアカー」。「色んなメッセージを込めましたが、メッセージソングというよりもラブソングとして聴いてほしい」といっていたっけ。確かに「メッセージソング」というと押し付けがましさがあるけど、「ラブソング」といわれたらすっと心に入ってくる気がする。この曲がやっぱり好きだな。「eyes」もだけど、ミニアルバム「EVERY LOVE SONG」にこの曲が収録されたことでより深みが増したと思うし、それらこそがperidotsの真骨頂だ!と勝手に思っているので。最初にミニアルバムのタイトルが「EVERY LOVE SONG」と聞いた時は、ペリとラブソングという組み合わせが私の中でまだしっくりきてなかったし(「秘密」や「9月の木洩れ日」はラブソングだけど)、「甘い恋愛の歌ばかり詰め込んだものになっちゃうんだろうか?」と戸惑いがあった。でも「eyes」や「リアカー」もひっくるめて「EVERY LOVE SONG」なんだ、とわかって、ほっとしたので。しかし、サビに入る直前の浦さんの華麗な指さばきには釘付けだった! CDとはまた違った華やかさがあって。あーでもやっぱり「リアカー」はバンドで聴きたいよう! 低音プリーズ! バンドperidotsを観られるのはいつになるんだろう。

何だかあっという間に終わっちゃった〜。持ち時間45分くらいだけど、MC長めだったのかな。2マンだったからもっと聴けるのを期待してたけど、無料のイベントには期待しすぎか(高橋さんも「今日は無料なんでしょ?(ニヤリ)」っていってたもんねえ)。高橋さんの話も面白くて好きだけど、やっぱり曲を渇望してるから。今回も今後の活動についての告知はとくになく。ひとつの楽しみが終わってしまってちょっと寂しい。

でも今日のライブを観ていて「『リアカー』や『労働』や『メトロ』はバンドで聴きたいなー」「やっぱり『eyes』はピアノにハンドマイクで歌うのがいいよね」といろいろ考えてしまう私は贅沢ですか? でもそんなさまざまな編成で観られるのなんて、ワンマンライブじゃないと無理だよね〜。やっぱり最後に行き着くところはそこなのであった。


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