デザイン・フォー・ライフ@長野(REPORT.1)

peridots in 長野!ということで、行ってきましたネオンホール
会場に着いてみたら、オープニングアクトでno panというバンドが急遽追加になっていて、一瞬「no pen」かと思ってドキッとした。いやそんなはずは。

中に入ると、そこは木のぬくもりに溢れた暖かみのある空間。ホールの中央にストーブが置かれてるので全然寒くない。畳のくつろぎスペースもあったり、置いてある物などもすごく興味深い。並べられた椅子に適当な場所をみつけてチャイを飲みつつ、ホールの造りをキョロキョロ眺めて始まるまでの時間を過ごす。

そういえば、小さな子供を連れた人がいたけど、「ライブハウスに子供を連れてくるなんて!」と眉をひそめる雰囲気はなく、むしろ馴染んでいて自然にみえる。しかし赤子を背負ったままセッティングをしているのにはびっくりした。そしてその方がスタッフではなく、オープニングアクトのバンドのメンバーさんで、その赤子を背負ったままドラムを叩き始めたのには二度びっくり! いやあ、画期的?いやたくましい?!

そんな一瞬にして私のハートをわしづかみにしたオープニングアクトのno panですが。1曲目を歌い出したその歌詞に聞き覚えが...?と思ったらコレ、peridotsの「毎日」だ! なぜこのバンドがペリの曲を演奏しているのか? 状況がのみ込めず頭の中がグルグルするけど、演奏は続く。まぎれもないバンドでの「毎日」だ。ミニアルバム「EVERY LOVE SONG」タワレコ特典の弾き語りCDに収録された「毎日」。peridots公式blogで以前高橋さんが語っていたように*1、高橋さんが以前やっていたバンド、no pen時代の曲。アップテンポな「no penバージョン」は一度も聴くことはできないままなんだろうな、と思っていたから、本人が歌ってる訳じゃないけど、今回こんな形で披露されるなんて、こんな素敵なことあっていいのかな〜?って呆然としてしまった。CDに収録されたゆったりとした弾き語りバージョンとは全然違って、熱い、むしろ青臭い印象すら。そんな風に歌う若かりし高橋さんも観てみたかったなー(笑)。あとで知ったけど、no panのメンバーのうちの1人がno penのメンバーなのだそう。やっぱり「no pan」ってバンド名は「no pen」をもじってたんだよ、ね? 「no pan」のネーミングといい、「毎日」をバンドでやったり、急遽出演が追加になったといいつつミッチリ仕込んであって、本人達が一番楽しんでたんだろうけど、このサプライス、思いきりenjoyさせてもらいました!


地元で活動する個性豊かなミュージシャンたちのライブの後に、いよいよperidotsの登場。「主催者なんだから、絶対トリがいいよ!」って何度もいったのに、主催者エレクトリック・ファンが頑として譲らず、ペリがトリをとることになったのだそう。今日はサポートなしの1人ペリです。

いきなり最初から「ナッシング・イズ・カミング」、 「Follow the stars (in your heart) 」と久々な曲達が続く。「Follow the stars〜」のギター、いつ聴いてもかっこいい。何度もライブで聴いたからもう一緒に歌えるくらいだ。沢山の人に好きになってもらえる曲だと思うから、早く音源になって欲しいな〜、ってコレいいだしたらキリがないんだけどねっ。
「海と塵」の最初のアルペジオが綺麗。私が初めてペリをみた時に一番印象に残った曲なので、ある意味特別だ。だってあんな曲聴くの初めてだったから。
前回のライブで珍しく「労働」をやらなかったなーと思っていたけど、今日は油断したのか、素で思いきりイントロを間違え、わざと突っ込まれたいのかと思うくらい。まあ、なごみましたけどねっ。
MCでは「peridotsは東京、大阪、名古屋以外のところでライブをやったことがほとんどなくて…『地方ヴァージン』です」とか、「こうやってネオンホールに呼んで頂いて、手厚く葬って…もとい、手厚くもてなして頂いて」と要所要所で笑わせていただきました。
そして何よりラストにやってくれた「歌は常に雄弁である」がものすごーーく素晴らしかった。やっぱりこの曲は特別で、ペリのことを一番よく表現した曲だと思うし、大切で、大好きだーー!と声を大にしていいたい。

会場中からアンコールの拍手。実はイベントのトリを務めてアンコールをやるのは初めてだそうで「やって大丈夫ですか?」とスタッフさんに尋ねて「OK」が出た時、まさに小躍りする高橋さん、かわいいんですが(笑)。そのくせ「その日ライブでやる曲以外は練習してないんですけれども(爆)」とカミングアウト(いったもん勝ち?)。
「今度の大阪、東京のワンマンツアーのタイトルは『Mad World』というんですが、この曲からとりました」といって始めた曲は「リアカー」だった。そして、宣言通り(?)歌詞を間違えて「だからいったでしょ?」って苦笑い。

しかしなんだか聞きたい曲を全部やってくれちゃったようなセットリスト。自由にセトリ組んだらこんな感じになるのかなー?なんて。公式blogの更新を含め「以前はできていなかったけど今はできること」によって、これまでどれだけ制約が多かったのかが浮き彫りになり、むしろ「peridots」そのものがわかりやすいんじゃないかと勝手に思ったり。
高橋さんいわく、「今回のツアーはよくも悪くも『不安』なので、お近くの方もそうでない人もぜひ遊びに来て下さい。そしたら(この不安が)ひっくり返るかも知れないので」とのこと。
レコード会社や事務所を辞めてから初めてのワンマンライブ。協力してくれる仲間は色々いるだろうけど、サポートメンバーとか、いろいろどうなるのか「不安」っていうのは素直な思いなんだろうなぁ。でも自由に思うがままにやれるんだし、むしろ期待できると思ってます。もし迷いがある人がいたら、やっぱりライブを観てほしい。目の当たりにすれば今のperidotsがどうなのか一番わかるから。まさに「歌は常に雄弁である」ですからねえ(実にうまいタイトルだなあ!)。ワンマンは週末開催だし、行ける人は足を運んでみることをお勧めします。後悔しないように、お互いに。


【yrrtnhr】

*1:peridots公式blog「1秒間に80回」2008/12/29のエントリー参照